【腰痛のツボ】東洋医学×西洋医学!腰痛に効く経穴6選

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腰痛というと「腰そのもの」に原因があると思われがちですが、
実際には腰・臀部・大腿・下腿は、筋肉・神経・血管を介して一体として機能しています。

腰痛の原因については、こちらの記事で一部まとめています。

そのため、腰以外の部位へのアプローチが、
結果的に腰の負担軽減につながるケースも少なくありません。

本記事では、腰痛対策として用いられる代表的な経穴(ツボ)を、
東洋医学と解剖学的視点(筋・神経・動静脈)の視点で整理して紹介します。

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そもそも経穴刺激は何に作用しているのか

経穴は、単なる「点」ではなく、
解剖学的に見ると次のような構造が重なりやすい部位に位置しています。

  • 筋肉の起始・停止部(筋の付着部)、筋腹の移行部
  • 神経が筋間・筋下を走行する部位
  • 動脈・静脈が浅層化する部位

経穴を押圧することで、

  • 筋緊張の低下(筋紡錘・腱器官を介した反射)
  • 神経興奮の調整(過敏化した感覚入力の緩和)
  • 局所血流の改善(筋ポンプ作用・血管反射)

といった反応が複合的に起こる可能性があります。

筋肉の起始・停止部と腱器官については、こちらの記事でもまとめています。

つまり経穴刺激は、
筋肉・神経・血管に同時に働きかけること
として理解すると、現代医学的にも捉えやすくなります。

神経や血管ですから、非常に繊細な組織です。
強すぎる刺激は逆に症状を悪化させる可能性もあるため、
解剖生理学的な理解と臨床経験の両方が重要と考えています。


腰痛に効果的な経穴6選

ここでは、セルフケアでも使いやすく、腰痛と関連の深い経穴を紹介します。

セルフケアのポイントは以下の通りです。

・痛気持ちいい強さで、1穴あたり3~5秒持続し、数回押圧を繰り返す
・呼吸を止めない
・左右差を感じる場合は、硬い側を丁寧に押圧する

※なお、腰痛の原因は多因子であり、すべての腰痛に当てはまるわけではありません。
症状が強い・悪化する場合は、医療機関の受診を優先してください。

① 腰部:腎兪(じんゆ)

神経・血管・筋との関係

腎兪は、第2腰椎棘突起下の高さ、外1寸5分(背骨から指2本分外)に位置し、
腰背部筋(脊柱起立筋群)腰神経後枝、腰動脈背枝の影響を受けやすい部位です。
腰動脈背枝とは、脊柱周囲の筋・皮膚・脊髄神経を栄養する血管です。
腰椎周囲の深層筋群は、姿勢保持に常時関与しており、
腎兪への刺激は、腰椎支持筋の過緊張を緩める効果があります。

経穴名の由来

「腎兪」の「兪」は、「内臓の状態が体表に反映されやすい“背部兪穴”」を意味します。
兪穴とは、臓腑の気血が体表に集まりやすい経穴のことで、
内臓の状態が反映されやすいとされるポイントです。
東洋医学では、内臓機能の調整や体内バランスを整える目的で用いられてきました。

なお、東洋医学でいう「腎」は腎臓そのものだけでなく、
腰・下肢・生命力の基盤を含む広い概念を指しています。
そのため、腎兪は腰痛との関連が深い経穴とされています。


② 腰部:大腸兪(だいちょうゆ)

神経・血管・筋との関係

大腸兪は、第4腰椎棘突起下の高さ、外1寸5分(背骨から指2本分外)に位置し、
腰部筋群、腰神経後枝、大腸に対応する脊髄分節と関連します。
脊髄分節とは、脊髄から出る神経が支配する皮膚・筋・内臓の対応単位で、
同じ分節内では体表と内臓が神経的につながっています。
大腸兪は、腰痛に加え、腹部・骨盤周囲の緊張が関与するケースでも用いられます。

経穴名の由来

大腸兪は、大腸の機能状態が反映されやすい背部兪穴です。
便通や腹圧の変化は骨盤・腰部の筋緊張にも影響するため、
腰痛との関連から臨床でも使われてきた経穴です。

③ 臀部:環跳(かんちょう)

神経・血管・筋との関係

環跳は、大転子と仙骨裂孔の間で、大転子から3分の1(お尻の外側)に位置し、
中殿筋・梨状筋、坐骨神経、上殿動静脈の影響を受けやすい部位です。
腰痛に伴う臀部痛や下肢放散痛に用いられます。

経穴名の由来

「環」は円・めぐり、「跳」は跳ねる・動くを意味します。
股関節周囲の動きや下肢への連動性を表した名称で、
排泄とは関係ありません(浣腸の「腸」とは別字)
下肢運動と深く関わる経穴として名付けられました。


④ 大腿後面:承扶(しょうふ)

神経・血管・筋との関係

承扶は、殿溝(お尻と太ももの境目)の中央に位置し、
大殿筋下部、ハムストリングス起始部、坐骨神経、下殿動静脈の影響を受けやすい部位です。
臀部から大腿後面にかけての筋緊張や、坐骨神経走行部の負担が関与する腰痛・下肢症状
に用いられます。
臀部の緊張緩和を通じて、骨盤帯の動きや腰部負荷の調整にも関与すると考えられます。

経穴名の由来

「承」は受け止める・支える、「扶」は助ける・支えるという意味を持ちます。
体幹の重さを受け止め、下肢へと力を伝える臀部の役割を表した名称です。
東洋医学的には、体を支える要所として位置づけられ、
腰と下肢をつなぐ“中継点”のような意味合いを持つ経穴とされています。


⑤ 膝窩部:委中(いちゅう)

神経・血管・筋との関係

委中は、膝窩(膝の裏)中央に位置し、
ハムストリングス、脛骨神経、膝窩動静脈と関係します。
古典的にも「腰背は委中に求む」とされ、
腰痛・坐骨神経痛に対して、遠隔部から影響を与える代表的経穴です。

経穴名の由来

「委」は集まる、「中」は中心を意味します。
膝裏は血流や神経が集まりやすい部位であり、
腰から下肢への流れを調整する要所として名付けられました。


⑥ 下腿後面:承山(しょうざん)

神経・血管・筋との関係

承山は、膝窩とアキレス腱の間で、腓腹筋の内側頭・外側頭の溝に位置し、
脛骨神経、後脛骨動静脈と関連します。
足首など下肢の緊張緩和を通じて、腰部負担の軽減にも関与します。

経穴名の由来

「承」は受け止める、「山」は盛り上がった筋肉を表します。
ふくらはぎの隆起部に位置し、
体重や重力を支える役割を象徴した名称です。


まとめ

腰痛は、
筋・神経・関節・姿勢・生活習慣が絡み合う複雑な問題です。

その対策は、「腰を見る」ことだけではなく、
腰に負担をかけている身体全体の構造を見ることですね。

経穴は、その構造を読み解くための評価点になるといえるでしょう。

セルフケアだけで改善しにくい場合には、
専門家の視点を取り入れることが、腰痛対策の一つです。

あん摩マッサージ指圧師は、
筋麻痺・筋萎縮・関節拘縮に対する機能訓練指導も行える国家資格者であり、
私は、経穴刺激と運動機能評価も組み合わせた適正な施術ができるようになりたいです。

もちろん、ALL手技で!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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参考文献・参考資料

  • 『解剖学講義』(南山堂)
  • 『標準生理学』(医学書院)
  • 『プロメテウス解剖学アトラス 運動器系』
  • 森於菟ほか『分冊 解剖学』
  • 教科書執筆委員会編『あん摩マッサージ指圧 理論・実技』

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